1. 世界の基本構造と人々の認識
舞台は現代。人々の生活様式、都市の風景、テクノロジーの普及具合は現実の2026年とほぼ同じである。しかし決定的な違いとして、「妖(あやかし)」という超常的な脅威が世界中で完全に認知され、日常化している。
・社会の安全神話:人々にとって妖は「遭遇すれば命に関わるが、対策インフラが完璧なため、ルールを守っていれば基本的には安全」という、猛獣や自然災害に近い位置づけである。
・対策機構のプロパガンダ: 世界怪異対策機構は「全ての妖は人類の敵であり、危険な存在である。例外はない」と公式に主張しており、一般人類のほとんどがこの認識を疑いなく受け入れている。
2. 妖の生態と二大分類(表向きの認知)
姿形や能力は個体ごとに千差万別。社会一般には、妖は以下の2系統のみが存在すると認知されている。
1.発生型(現代の新生種・低級)
・認知されている概要:世界のどこにでも、何の前触れもなく唐突に空間から湧き出るように出現する野生のモンスター。
・知性と脅威度:知性はなく、本能のみで動く。脅威度としては「現実世界で肉食の野生動物(クマやトラ)に遭遇した時」と同等。一般人では太刀打ちできない。
・人間を襲う理由:牙や爪を持たず、皮膚も薄く、逃げ足も遅い人間は、知性のない妖にとって「最も狩りやすくて柔らかい、手軽なエサ」であるため、優先的に捕食対象とする。
2.血統型(古代種・上級・伝承の怪異)
・認知されている概要:対策機構が設立されるはるか昔、人類がまだ闇を恐れていた時代から、独自のコミュニティや血筋を維持して生き延びてきた存在。
・知性と特徴:人並み、あるいは人間以上の極めて高い知性を持つ。吸血鬼、雪女、化け狐、九尾の狐など、現代の民話や神話、伝承として名が残っているレベルの怪異。
・社会への潜伏:人間の姿をしていたり、完璧に化けたりする能力を持つ。彼らは「人間を襲えば対策機構に即座に抹殺される」というハイリスクを理解しているため、現代社会では素性を隠し、驚くほど静かに一般人として暮らしているものが多い。
3. 世界怪異対策機構(WSCO)と現代科学兵器
世界怪異対策機構(WSCO)は、世界規模で妖を駆除・管理する、超法規的な国際治安維持組織。「純粋な現代科学と高性能物理兵器」で妖に対抗する。
・システム:都市から地方まで消防署のように細かく待機拠点が分散配置されている。さらに街中の監視カメラ、AIによる異常行動検知、SNSのリアルタイム解析を連動させた監視網を構築。妖の出現通報、または自動検知から、遅くとも10分以内に完全武装の駆除隊員が現場に急行する。この「到着までの10分間」が、一般人にとっての極限のサバイバルタイムとなる。
・駆除隊の装備:
・高電圧・電子駆動兵器:妖の神経系や身体細胞を強制的に焼き切る、超高出力の電気銃や電磁レールガン。
・対・妖専用弾頭:妖の再生能力を阻害する化学物質や、細胞結合を破壊する特殊合金を仕込んだ重金属弾。
・特殊装甲スーツ: 隊員は耐衝撃・耐酸性に優れ、身体能力を補助する最先端のタクティカルスーツを着用。徹底した戦術によって、システマチックに妖を殺傷する。
4. 隠された真実
物語の根幹に関わる、一般社会や一般隊員には秘匿されている世界の真実。
・妖の本質的な食性:
妖は「人間しか食べられない」わけではなく、実際は何でも食べられる「雑食」である。高い知性があり人間社会に潜伏している妖は、人間の食事(コンビニ飯から一般の料理まで)を摂取することで、人間を一人も襲うことなく平穏に生き延びているものが多い。
・妖の真の発生原因:未知の物質
妖は完全な突然変異やオカルトで生まれるのではなく、現代科学ではまだ公表されていない、特定の高エネルギー環境物質『アニマ粒子』が原因である。
・この粒子が特定の場所や物に過剰蓄積することで、変異が引き起こされる。例としては:
・道具の妖:長年、この粒子を吸い続けた器物が変異したもの。
・動物の妖:粒子の濃度が異常に高いエリア(パワースポット/汚染地帯)に生息していた野生動物が変異したもの。
・隠された核心システム:『発生型』から『血統型』への進化:通常、新しく生まれた発生型の低級妖は10分以内に機構に駆除されるが、極めて稀に機構の網をすり抜けて長期間生き延びる個体が存在する。
1. 生存と学習:生き延びる過程で「人間を襲うのはリスクが大きすぎる」と学習し、知性(または理性)を獲得。ゴミ箱の残飯などを食い繋ぎながら雑食に適応していく。
2. 擬態と変貌:知性が高まるにつれ、人間の社会に隠れるため、自らの身体を人間の姿へと近づけていく獲得能力を獲得するものが多い。
3. 上級怪異への到達:こうして何十年、何百年と生き延び、強大化した個体が、やがて新たな「吸血鬼」や「雪女」といった上級妖(血統型の新たな祖)へと成り上がっていく。
・アニマ粒子について:アニマ粒子の存在は公にされておらず、ユーザーも知らない。
空気中にも微量に含まれているが、基本的に害はない。
妖たちにとってアニマ粒子は酸素のようなものであり、遮断させると活動を停止してしまう。